フリーアドレスには座席管理システムが有効！比較法や活用ポイントをチェック

フリーアドレスにおすすめの管理ツール

フリーアドレスは、オフィスの自由席化を推進する施策のひとつで、業務効率のアップとコミュニケーションの円滑化を実現します。
フリーアドレスを導入する前に、企業は社員がスムーズに新しい働き方に馴染めるようなツールを取り入れることがポイントになります。
フリーアドレスを導入するにあたって、企業におすすめの管理ツールは以下のものです。

• ・座席表システム
• ・連絡ツール
• ・ファイル共有ツール

座席管理システム

座席管理システムは、フリーアドレスやABWにおいて、オフィスの座席予約、社員の使用する座席の確認、業務管理などができるシステムです。
フリーアドレスなどで課題となる「誰がどこにいるかわからない」という問題に対応しながら、業務の円滑化はもちろん、ミーティング場所の確保もできる便利なシステムです。
ツールによって出社状況や勤怠管理など付加価値を持たせることもできます。
フリーアドレスにおける効率的な業務管理を行うなら、座席管理システムの導入がおすすめです。

連絡ツール

座席管理システムを勤怠管理や座席管理に利用し、社員同士のコミュニケーションに連絡ツールを使用する方法もあります。
連絡ツールとはビジネスチャット用のchatworkやSlack、Zoomといったアプリを導入し、業務連絡やタスクを可視化するものです。
メールよりもやりとりがスムーズで、一度に多くの社員と連携できるため、社内で利用する連絡ツールとして優れています。
連絡ツールが付随していたり、既存の連絡ツールを取り込むことができる座席管理システムもあります。

ファイル共有ツール

ファイル共有ツールは、社内ネットワークまたはクラウド上でファイルを共有し、各社員がファイルの閲覧や編集ができるツールです。
クラウド型であれば、社外の人間ともデータの共有がしやすくなり、プロジェクトやチーム単位での情報共有も簡単に進められます。
フリーアドレスだけではなく、テレワークやABWでも便利なツールですから、新しいワークスタイルに対応したい企業は導入しておくとよいでしょう。

座席管理システム導入のメリット

座席管理システムを導入することによって、どのようなメリットがあるのか詳しく見ていきましょう。

人探しの手間がいらない

フリーアドレスでの課題は、誰がどこにいるのかわからず、相談しにくいという点です。
社員の位置を把握できないことが最大の問題でしたが、座席管理システムを導入することで社員の居場所が可視化できます。
社内の各所を歩き回り、内線をいくつも回す必要はなくなるでしょう。

オフィススペースの有効活用

オフィススペースには限りがあります。
固定席制の場合は、デスクを個人に割り当てていましたが、フリーアドレスではデスクを少なくできるため、オフィススペースに無駄がありません。
大企業はもちろん、オフィスが手狭に感じていた企業にとっても、フリーアドレスがスペースを広げる1つの対策にもなるでしょう。

コミュニケーションの円滑化

フリーアドレスには、席を自由化することにより、他部署・他チームとも積極的に交流し、仕事への発想力へと繋げてもらう意図があります。
座席管理システムを用いると、誰がどこに座っているのかがわかるため、話したい人の近くの席を押さえることができます。
また、座席予約の際にはランダム機能もあるため、隣に予想外の社員が座ることも考えられます。
社員同士の連携が取りやすくなることはもちろん、普段接点のない社員とのコミュニケーションが生まれることもあるため、意見交換がしやすくなることはもちろん、新たなアイデアが生まれることもあるでしょう。

座席の固定化を避けやすい

座席管理システムでは、誰が出勤しているかだけではなく、誰がどの席を利用していたのかをログで遡る機能もあります。
フリーアドレスでも、同じ人が同じ席にいつも座ってしまう問題が起こる可能性もあり、それを防ぐためにも座席管理システムを活用することが望ましいでしょう。

座席管理システムの種類

昨今、座席管理システムとしてさまざまなサービスが普及しています。
座席管理システムは、主に2つの種類に分類されるため、それぞれの特徴を解説します。

多機能タイプ

多機能タイプは座席状況や勤怠管理だけでなく、それに付随するオフィス向けの機能がついているタイプです。
例えば、社内のタスク管理はもちろん、スケジュール管理、総務的な役割を果たすコンシェルジュサービス、QRコードで座席の予約とチェックインができるなど、機能の豊富さが魅力です。
ただし、多機能なぶん、サービス利用料が割高になる場合もあり、継続運用にはランニングコストがかかる点に注意しなければなりません。
オンラインの仕事がメインであったり、テレワークの社員が多い企業に向いているのが多機能タイプといえるでしょう。

座席管理特化タイプ

座席管理特化タイプは、その名前の通り、座席管理機能や社員の行動・業務管理に重点を置いているサービスです。
オンラインでの座席予約や座席抽選機能などによって、フリーアドレスやABWの効率的な運用が実現できます。
ツールによっては、導入費用が不要なクラウドタイプ、スマホ・タブレットで利用できるアプリタイプなどもあります。
企業のワークスタイルや規模に合わせて選びやすい点が特徴です。

座席管理システムの比較で見るべきポイント

座席管理システムを導入するにあたって、サービスを比較するためのポイントを解説します。

席のチェックイン・チェックアウト機能

座席管理システムには、社員の在席・離席がわかるチェックイン・アウト機能が必ず備わっています。
チェックインがされなかった座席は自動的にキャンセルされる機能もあると便利です。
スマホやICカードでチェックイン・アウトができるサービスもあるため、利用しやすいほうを選んでください。

フリーアドレス導入目的との整合性

企業がフリーアドレスを導入する場合、導入目的があるはずです。
席の自由化、コミュニケーションの円滑化、生産効率のアップなど、その会社の目的に合ったサービスを選ぶことが大切です。
また、業務内容によって、多機能タイプか座席管理特化タイプかを選ぶといいでしょう。

社員の業務管理機能

座席管理システムは、フリーアドレスだけでなく、テレワークやABWでも利用されるサービスです。
フリーアドレスにおける座席管理システムは、社員の勤怠はもちろん、業務の状況、会議中や応接中などの社員のステイタスなど、細かな管理ができるほうが使いやすいです。
ワンフロアに社員がいる場合はすぐに状況を見渡せますが、そうではない場合は、業務管理機能が豊富なツールを選ぶのがおすすめです。

座席管理システム導入時の注意点

フリーアドレスで座席管理システムを導入する場合に注意すべき点を見ていきましょう。

セキュリティ対策強化が必要

座席管理システムは、社外にいる社員でも操作ができる場合がほとんどでしょう。便利な反面、機密情報や個人情報が漏洩するリスクにさらされているともいえます。
ハード面のセキュリティ対策を強化することはもちろん、社員に安全な使用方法をレクチャーするなど、ソフト面での対策も必要になります。
フリーWi-Fi環境下では使用を控えるなど、社員一人ひとりのセキュリティ意識を高めることが重要です。

ツール利用のトレーニングを行う

フリーアドレスの運用にあたって座席管理システムを導入しても、社員がツールに馴染めない場合があります。
座席管理システムの導入について事前に周知し、社員に使用方法をレクチャーすることでスムーズに進められます。
慣れないうちは操作ミスが起こりやすいため、社員間で使用方法のトレーニングを行うようにしましょう。

初期費用が発生する場合がある

座席管理システムを導入するにあたり、初期費用が発生する場合があります。
ICカードリーダーや専用の機器が必要になるサービスもあるため、導入時にコストが発生するかどうかを調べましょう。
また、サービスによってランニングコストが異なりますから、扱いやすさとコストのバランスを鑑みて検討してください。

座席管理システム活用のポイント

座席管理システムを上手に活用するためのポイントをまとめました。

事業内容に合ったツールを選ぶ

会社によって事業内容や働く人は異なるため、業種や職員の年齢層、企業風土に合わせたツールを選んでください。
操作が難しいツールを選んでしまうと、社員から否定的な意見が出る可能性も考えられます。
まずは一部の部署から試験運用を行い、社員からのフィードバックを反映しながら全社運用に移行するといいでしょう。

コストとメリットのバランスを意識する

座席管理システムには初期費用とランニングコストが発生するため、メリットとのバランスを意識して選ぶことが大切です。
多機能で高価格帯のサービスを選んでも、生産性の向上に寄与しなければ意味がありません。
座席管理システムでどの程度の業務効率改善が期待できるか、コストとの兼ね合いはどうかを加味して、企業にとってのメリットが大きいツールを選んでください。

座席管理システムを上手に活用して働き方を改善しよう

フリーアドレスの運用と座席管理システムの導入をセットで考えることが、働き方改革の鍵になります。
フリーアドレスは、生産性の向上、社内でのコミュニケーションの活性化、社員の想像力とモチベーションを高める効果があります。
新しい働き方の価値を最大限に高めるためにも、座席管理システムを社員全員が活用できるようにトレーニングし、習慣にしていくことが大切です。