在席管理はより重要に！フリーアドレス、リモートワークで求められるツールとは？

在席管理システムとは

在席管理（プレゼンス機能）システムとは、社員が仕事中か、離席中か、休憩中かなどの状態をリアルタイムで確認できるツールです。勤怠管理やチャットツールも含まれているものが多く、社員の現状を常に把握することができます。
また、リモートワークやテレワーク中の社員の状況も把握できるうえ、離れている社員同士のコミュニケーションをスムーズにしてくれるため、在席管理システムは業務の効率化に大いに貢献してくれます。

在席管理システムの重要性

フリーアドレスやリモートワークを採用している企業にとって、在席管理は社員のステータスを把握するために必要なフローですが、システムやツールを導入することで効率的に行うことができます。

社員の勤怠が把握できる

在席管理システムで重要な機能のひとつに、社員同士の勤怠がリアルタイムで把握できることが挙げられます。リモートワークであっても、チームメイトの勤務状況が把握できるため、１日の業務計画を立てやすくなります。
また、企業側にとっても、社員の勤務態度の把握や給与計算の効率化など、多くのメリットがあるでしょう。

社員の管理や指示を効率化できる

在席管理システムを活用すると、社員の在籍状況が一目でわかり、社員がどこで何をしているかもリアルタイムで把握できるため、管理職にとっては部下の管理がスムーズになります。また、上司から部下への指示も出しやすくなるでしょう。
一方、フリーアドレスやリモートワークを採用している企業で在席管理システムを導入していない場合、社員のステータス管理が容易ではなくなり、部下の１人を探すだけでも多大な時間を浪費することになります。また、社員によっては、休暇中や在宅勤務の可能性もあり、仕事の連絡自体が相手にとって負担になるかもしれません。
在席管理の導入はこのような問題を解消できるうえ、管理職にとっても社員にとっても、コミュニケーションの負担が軽減されます。

社員同士のコミュニケーションが円滑化できる

在席管理システムで社員同士がステータスを確認できれば、お互いにコミュニケーションを取りやすく、情報共有もしやすくなります。在席管理システムがない場合、リモートワークでは社員同士がどこにいるかわかりにくく、会議中や面談中でも気付くことができません。 その点、在席管理システムを導入していれば、お互いのいる場所がわかるだけでなく、コミュニケーションを取ることができる状況にあるかどうかもわかります。円滑なコミュニケーションと情報共有ができる点でも、在席管理システムの大きな利点のひとつです。

在席管理システムを導入するメリット

在席管理システムを導入することで、さまざまなメリットがあります。具体的に見ていきましょう。

社員のコミュニケーションが活発になる

在席管理システムは社員のステータスが確認できるため、連絡を取りやすい人とそうではない人の判断が即座に可能となります。また、リモートワークでも社員との連絡が取りやすくなるため、社内のコミュニケーション活性化に一役買ってくれるでしょう。

社員の状況を把握できる

在席管理システムは名前からもわかる通り、社員の在籍状況を管理・確認できるシステムです。社員の出勤・退勤、在席・離席、休憩中、リモートワーク中などが確認でき、現在地の把握も可能です。
会議中であれば、その状況も確認できるため、会議が終わってから連絡を取るなどの判断もしやすくなります。業務を進めるうえでの順序だてた行動もしやすくなり、トラブル回避にも役立つでしょう。

心理的な安心感に繋がる

テレワークの問題点には心理的な孤独感、チーム意識の希薄化があります。在席管理システムを利用することで、社員同士の繋がりが視覚的にも感じられ、安心感にも繋がる効果が得られます。
チーム単位で業務を進めるシーンでは、フリーアドレスでの個人作業が課題になる場面も多いでしょう。そのような点も座席管理システムによって軽減できるため、チームの雰囲気を良好に保つことで業務効率の向上が期待できます。

ワークスペースが分散できる

フリーアドレスの目的のひとつとして、オフィスの省スペース化、スマート化が挙げられます。在席管理システムにより社員の勤務管理がしやすくなることから、ワークスペースの分散が可能になります。
ワークスペースの効率的な運用、感染症対策の3密回避の点でも、在席管理システムは重要な役割を果たします。

在席管理システムの種類と機能

在席管理システムは各社から複数提供されており、それぞれに特徴が異なります。どのような種類や機能があるのかを確認してみましょう。

種類

在席管理システムには、仮想オフィスツール（バーチャルオフィスツール）と在席・勤怠管理ツールとチャットツールの3種類があります。それぞれに特徴が異なるため、どのようなシステムになっているのか紹介します。

仮想オフィスツールはコミュニケーションを重視したい場合におすすめで、リモートワークでも仮想空間内で同じチームとして働く環境が用意されています。ログイン状況やWebカレンダー、チャットが表示され、アバターでコミュニケーションもできます。

在席・勤怠管理ツールはリモートワーク下での勤怠状況を可視化することができ、出勤者のオフィスでの着席・退席状況なども記録されます。コミュニケーションが取れなくても業務に支障がなく、社員の勤怠だけが把握できればよい場合におすすめです。

チャットツールはチャットと音声通話が可能なコミュニケーションツールです。ログイン状態が表示され、同じグループ内でのコミュニケーションが取りやすいメリットがあります。 タスク管理もしやすく、チャットでコミュニケーションをしつつ、連携して業務を進める場合におすすめのツールです。

機能

仮想オフィスツールはひとつの仮想空間をチーム内で共有します。在席管理やコミュニケーション、情報共有も仮想空間内で完結するため、コミュニケーションと業務の効率化が同時に行える便利なツールです。
在席・勤怠管理ツールはフリーアドレスやリモートワークを採用しているオフィスにおいて、社員の勤怠と在籍状況を確認できるツールです。ツール自体にチャット機能を盛り込んでいるタイプは少なく、別のコミュニケーションツールと連携可能になっているものが多いです。コスト面では仮想オフィスツールよりも安く、導入しやすいツールと言えるでしょう。

チャットツールはチャットを基本としたコミュニケーションツールで、ログイン状態の表示、プレゼンス機能もセットになっています。オンライン会議で顔を見ながら議論することも可能なので、社員同士のコミュニケーションも活性化するはずです。

ステータスの設定方法

いずれのツールでも同様に設定できるのが、社員の「ステータス」です。ステータスは社員がリアルタイムで何をしているか表示するもので、一人ひとりの動向を可視化できるメリットがあります。
ツールによっても違いますが、ほとんどのツールで次のステータスを設定可能です。

• ・オンライン・オフライン
• ・在席・離席・退席
• ・取り込み中・会議中
• ・外出
• ・休日・休暇
• ・応答の可否

ステータスを見れば、声を掛けられるか否かがわかりやすく、社員同士のコミュニケーションも取りやすくなります。

単機能か、複数機能か

それぞれのツールには単機能か、複数機能かという違いがあります。仮想オフィスツールであれば、仮想空間内で勤怠とコミュニケーションが可能な複数機能となります。
一方、在席・勤怠管理ツールの場合、社員の在籍状況を管理するだけの単機能タイプも多いため、目的に応じた選択が必要です。チャットツールはログイン状態の表示とチャット機能を利用できる複数機能ですが、顔が見えにくいデメリットもある点に注意してください。

在席管理システムの選び方、チェックすべき点

在席管理システムの選び方、チェックすべき点について確認しましょう。

サーバーの有無

在席管理システムはインターネットに繋ぐことで利用できるようになります。パソコンやタブレットでも活用可能です。クラウド型サーバーなので、細かなシステム構築が不要、導入にも特別な機材は必要ありません。
自社にサーバーを置く必要がなく、クラウド型なのでセキュリティ面でも安全性が高いといわれています。導入前に会社内の環境整備が必要ですが、コストをあまりかけずに始められるのでおすすめです。

運用管理

サーバーを社内に置く必要がないことから、運用管理やメンテナンスはすべてサービスを提供している会社に任せられます。企業側に必要なのはサービスの利用方法の理解と、企業内での周知などです。
企業側はサービスの導入と運用だけに集中できるので、特別な技術者も必要ありません。

業務効率

在席管理システムを自社で運用・管理する場合、Excelを利用していくつもマクロを作成しなければなりません。管理もある程度の専門知識が必要で、誰でも取り扱えるとは限りません。
その点、在席管理システムは見やすいフォーマットになっており、操作もしやすいので誰にでも扱えます。そのため、業務効率も大幅にアップすることが期待できます。

セキュリティ

企業と社員の情報を守るためには、セキュリティ面でも優れていなければなりません。在席管理システムはサーバーの監視やバックアップ体制が整っているため、もしもの場合にも安心です。
企業のパソコンが損壊した、または震災でオフィスが利用できない状態になっても、バックアップ機能があればデータは保護できます。万が一の備えという点でも、在席管理システムは有効な解決策と言えるでしょう。

システム連携

在席管理システムは、企業の業種や業務内容に合わせて機能を追加し、それぞれに合ったカスタマイズができます。すでに社内で活用している既存システムとの連携も可能な場合があるので、導入検討の際に確認してみてください。

自社に合った在席管理システムを選ぼう

在席管理システムは、フリーアドレスやリモートワークの普及に伴い、導入する企業も増加しています。メリットが多く、うまく活用できればワークスペースを有効に仕様することができるでしょう。
在席管理システム、仮想オフィスツール、チャットツールはそれぞれ似た部分はあるものの、運用に適した業務内容が異なります。どのようなツールを使うかは企業によって千差万別ですので、自社に合ったものを慎重に選択してください。