オフィスには、誰にも使われないデッドスペースが生じてしまう場合があります。それらの改善を行い、業務効率の向上を促すオフィス作りを心がけるためには、どのような対策があるのでしょうか。本記事では、オフィス空間の無駄をなくし、有効活用する方法について紹介します。
オフィスの有効活用にはデッドスペースの改善を
デッドスペースとは、何にも活かされていない空間のことです。例えば、整理整頓されずに不要なものを積み上げているスペースや、誰にも使われていない一画などが挙げられます。一般的なオフィスは毎月賃料が発生するため、限られたスペースを有効活用することが大切です。
当記事をきっかけに、改めてデッドスペースの改善について考えてみましょう。
オフィスの有効活用を妨げるデッドスペースができる理由
そもそも、なぜオフィスにはデッドスペースが生まれてしまうのでしょうか?考えられる理由として、次のようなことが挙げられます。
従業員の私物が多くなる
もっとも多い理由は、従業員の私物の置き場所としてオフィスの一画が使われるケースでしょう。従業員用のロッカーがあればいいのですが、そうでない場合、持ち込んだ私物が置かれたままになってしまうことが考えられます。定期的にオフィスの清掃と不要なものの整理整頓を行うなどして、私物をそのままにしないことが必要です。
違うサイズのデスクを設置している
オフィスに置くデスクのサイズがばらばらだと、デスクとデスクを隣り合わせたときに、どうしても形状が合わず、隙間が生じやすくなります。するとデッドスペースが生まれてしまうのです。できるだけ、デスクはデザインの凝ったものではなく、同じ大きさのものを揃えるなど工夫が大切になるでしょう。
配線のために通行できない場所がある
オフィスにはコピーやFAXなどの複合機等、さまざまな機器が設置されています。それらの配線によっては、従業員が通行できないエリアが発生してしまう場合があり、その部分はデッドスペースとなってしまいます。
行事用アイテムなどを保管している
忘年会、新年会、親睦会など、会社でさまざまなイベントを行うこともあるでしょう。そのような行事で使うアイテムには保管スペースが必要になります。年間に数えられるほどしか使わないようなアイテムを保管する場所は、デッドスペースととらえることができるかもしれません。
生産性が低いオフィスの特徴
オフィスの環境は、企業全体の生産性に直結するものです。生産性が上がらないオフィスには、どんな特徴があるでしょうか?
話し声・物音が聞こえる
オフィスはたくさんの従業員が仕事をする場所です。そのため、人の話し声や電話をする声、物音などが聞こえることは仕方がありません。しかし、それが行き過ぎると仕事に集中しづらくなります。常に気が散ってタスクに集中できず、生産性が落ちやすくなる場合もあるでしょう。
息抜きのスペースがない
仕事は、集中する時間と息抜きする時間があってこそはかどるものです。休憩のためのスペースがあれば、そこに移動することで気持ちの切り替えができて、次の仕事に再び集中できるようになります。しかし、休憩するスペースがなければ、常に自分の席で過ごすことになり、集中する時間と休憩の時間にメリハリがなくなってしまいます。
オープンすぎる環境
見通しがよく、壁や仕切りが少ない開放的なオフィスは、一見するとオープンで仕事しやすいと思われるかもしれません。しかし、周囲の人の動きが視界に入って気になる、人の声が聞こえるなど、実は集中しにくいと言われています。オープンすぎるオフィスは、仕事の生産性を下げる原因になりかねません。
暗くて空気が悪い
人は気持ちのいい快適な空間でこそ、仕事に集中していいパフォーマンスを出せるものです。自然光が入らず、空気がよどんだ居心地の悪いオフィスでは、思うように生産性が上がらないでしょう。
生産性が向上するオフィスの工夫
一方、従業員が生き生きと仕事に励んでいて、生産性が高い企業はオフィスにさまざまな工夫をこらしているものです。
集中できるスペースがある
企画書を作り上げたり、デザインワークに没頭したりなど、誰しも集中したい時間があるはずです。そのような従業員のために、各デスクをブースで区切るなどして、集中力を高めながら業務に取り組むスペースがあると、生産性がアップしていくでしょう。
リフレッシュできるスペースがある
仕事にはメリハリが必要とご紹介したように、集中できるスペース同様、リフレッシュのためのスペースも必要です。従業員同士が雑談したり、ほっと息をついて休んだりできる場所があると、次の仕事へのやる気が満ちてくることでしょう。
快適なデスク・チェアがある
オフィスの快適性を上げるためには、デスクやチェアにも気を配るといいでしょう。長時間座っていても疲れにくいデスクやチェアがあると、従業員は快適に仕事を行うことができ、生産性も上がるはずです。近年は、立ったまま仕事やミーティングができるスタンディングデスクを置くオフィスも増えています。
換気と空調が適切
オフィスを快適にするためには、換気を含め、空間が最適な空調で整えられていることも欠かせません。また、適度に植物が飾られていると自然と癒し効果が働き、気持ちよく過ごせる空間になるでしょう。
生産性を高めるオフィス環境作りのコツ
従業員の生産性を高めるためには、どのようにしてオフィスの環境作りに取り組んでいくべきかをご紹介します。
集中ブースを設置する
従業員が集中して仕事に取り組める専用ブースを設けるのは、生産性の向上に効果的です。オフィスにデッドスペースがある場合、そこを集中ブースエリアに切り替えるのも一案です。従業員一人ひとりが高いパフォーマンスを発揮できるようになるでしょう。
マグネットスペースを作る
オフィスでは従業員がリフレッシュして、従業員同士のコミュニケーションが生まれるような空間も大切です。そのような場所として、人が自然と集まる「マグネットスペース」が注目されています。オフィスのデッドスペースをマグネットスペースとして活用することもおすすめです。
フリーアドレスを導入する
フリーアドレスとは、従業員が個々の決められたデスクを持たず、出社するたびに自由に座る席を決められるワークスタイルのことです。リモートワークが広がり、オフィスに出社する従業員の数が限られるようになっているため、フリーアドレス制を導入する企業が増えています。フリーアドレスは、部署や役職を超えて、従業員同士で新しいコミュニケーションが生まれるきっかけになるメリットも期待できます。
これからの時代はオフィスを有効活用することが大切
リモートワークなどさまざまな働き方が広がっている今、従業員が全員、毎日オフィスに出社して仕事をするというスタイルは昔のものになりつつあります。必要なときに、必要な従業員だけが出社する時代だからこそ、オフィスの有効活用がますます重要視されるでしょう。オフィスの環境を整えることで、生産性の向上を目指してはいかがでしょうか。
まとめ
オフィスの有効活用にはデッドスペースの改善を
デッドスペースとは、何にも活かされていない空間のこと。オフィスは毎月賃料が発生するため、限られたスペースを有効活用することが大切
オフィスの有効活用を妨げるデッドスペースができる理由
- ・従業員の私物が多くなる
- ・違うサイズのデスクを設置している
- ・配線のために通行できない場所がある
- ・行事用アイテムなどを保管している
生産性が低いオフィスの特徴
- ・話し声・物音が聞こえる
- ・息抜きのスペースがない仕事
- ・オープンすぎる環境
- ・暗くて空気が悪い
生産性が向上するオフィスの工夫
- ・集中できるスペースがある
- ・リフレッシュできるスペースがある
- ・快適なデスク・チェアがある
- ・換気と空調が適切
生産性を高めるオフィス環境作りのコツ
- ・集中ブースを設置する
- ・マグネットスペースを作る
- ・フリーアドレスを導入する