社内コミュニケーションを活性化させたいときは、座席配置を考えてみましょう。座席配置により従業員の仕事のしやすさなども変わります。
この記事では、社内コミュニケーションが活性化する座席配置のコツ、必要性などを解説します。
社内コミュニケーションの円滑化には座席配置が重要
従業員にとって働きやすい職場は、円滑なコミュニケーションが図れるオフィスレイアウトになっています。コミュニケーションが図りやすいオフィスレイアウトであれば、報連相(報告・連絡・相談)がスムーズに行えて、作業効率の向上につながります。
円滑な社内コミュニケーションを実現させるには、座席配置が重要になります。理由は特に管理職の座席によって、部下に与える影響が変わるからです。次章ではその点を詳しくご説明します。
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管理職の座席配置が社内コミュニケーションに影響を与える理由
管理職の座席配置によって、下記のような影響が考えられます。自社の現状と照らし合わせてご確認ください。
管理職との座席の間隔が近いとプレッシャーを感じる
管理職と部下の座席が近いレイアウトは、部下が管理職からのプレッシャーを感じやすいです。これは管理職から常に視線を感じやすいことが原因でしょう。
特にプレッシャーを強く感じる従業員は、それがストレスとなり業務で最大限のパフォーマンスをだせない可能性があります。そのため、管理職と部下の座席の間隔は一定程度必要となるのです。
座席間隔があると会話がしにくい
一方で管理職と部下、もしくは従業員同士の座席間隔があり過ぎると、会話がしにくくなります。コミュニケーションがしにくい状態においても、作業効率の低下が考えられます。
また、管理職は部下が行っている業務内容の把握や声がけができない状態になるでしょう。逆に部下から管理職に相談しにくい状況といえます。
管理職が扱う機密情報が漏れる可能性がある
管理職は部下と異なる業務や権限を持ちます。そのなかに、部下と簡単に共有できない機密事項の取り扱いが挙げられます。
例えば、人事情報や経営戦略などの情報です。管理職と部下の座席の間隔が近いと、それらの情報漏洩につながる可能性があります。よって、情報が周囲に簡単に漏洩しないような座席配置が求められます。
社内コミュニケーションが円滑になる管理職の座席配置のコツ
ここからは、社内コミュニケーションが円滑になる管理職の座席配置のコツを5点に絞ってご紹介します。
管理職が上座・部下は下座などにこだわらない
日本の伝統的なマナーに、上座・下座があります。上座は入口から最も遠い座席を意味します。多くのオフィスでは上座は窓側になっています。
しかし、管理職の座席を窓側に配置することで、部下は管理職からの視線が気になる場合があります。伝統的なマナーも大切ではありますが、オフィスで働きやすさを求めるときは、上座や下座にこだわらずに配置しましょう。
管理職と部下の座席間隔を適切に保つ
部下が管理職の視線などプレッシャーを受けずに業務にあたるには、一定程度の座席間隔が必要です。従業員1人辺りのスペースは3坪(約10㎡)程度が目安です。
3坪程度のスペースが確保されていると、動線の確保ができたり作業場所として使いやすくなったりして、業務効率化につながります。
管理職が全体を見渡したいときは真ん中に配置する
管理職が部下の業務内容を効果的に把握するには、管理職の座席をオフィスの中心に配置しましょう。
そして、管理職の座席の周りに部下の座席を配置することで、部下との会話だけではなく部下同士のコミュニケーションも耳に入ってきます。また、部下は背後に管理職がいるプレッシャーも感じにくくなります。
出入り口付近に座席を配置する
管理職の座席を出入り口付近に配置することも選択肢のひとつです。管理職が出入り口付近にいることで、出入りする部下とのコミュニケーションが取りやすくなるからです。
また、全体的に出入り口付近に座席を配置することで、窓側にスペースができます。空いたスペースがあることで、開放感を感じたり他の用途に使ったりできます。
パーテーションを設置する
管理職、部下ともに単独作業が多い場合は、それぞれの座席間にパーテーションを設置してみましょう。部下は管理職の視線が気にならなくなり作業に集中できます。一方の管理職は機密情報の漏洩を防ぐことが可能です。
ただし、パーテーションを設置することで、コミュニケーションが取りにくい点にはご注意ください。コミュニケーションのルールなどを決めて対策しましょう。
オフィスの座席変更が必要な理由
オフィスには定期的な座席変更が必要です。その主な理由を4つご紹介します。
コミュニケーションの活性化
定期的な座席変更によって、コミュニケーションの活性化につながります。座席が変わると周囲の従業員の顔ぶれが変わり、新たなコミュニケーションが生まれる可能性があるからです。
また、部署同士が隣接するのであれば、他部署との交流が生まれて新たなアイデアの創出につながる可能性があります。コミュニケーションの活性化を目指すならば、3か月を一区切りにして座席変更をご検討ください。
新入社員や転職者の増加
新入社員や転職者が入ってくると、座席を増やすことになります。基本的に先輩従業員の隣や近くに新たに加わった従業員を配置します。そのため、新入社員や転職者が多いときは、新入社員同士で固まらないような配慮が必要です。
また、転職者を通年で募集しているのであれば、採用の度に座席変更が考えられます。新たに加わる従業員の存在が、座席変更の実施につながっていきます。
部署の移動
一般的にオフィスの座席は部署ごとに配置されています。そのため、従業員が部署移動をすることで、座席変更が必要です。部署を異動する従業員が多くなると、それに伴って座席変更の規模も大きくなることが想定されます。
また、部署異動のタイミングと同時に、これまでのオフィスレイアウトを変更する際は、異動しない従業員も座席が変わります。
デスクの清潔さを維持する
座席変更の目的には関係ないように思えますが、従業員は座席が変わることでデスクの整理整頓を意識するようになります。「もう少しで座席が変わるから綺麗にしておかないと…」という気持ちになるのです。
デスクが綺麗に保たれれば、従業員本人にとっても作業効率が上がるなどのメリットが生まれます。
オフィスの座席変更のメリット・デメリット
オフィスの座席変更にはメリットとデメリットがあります。下記の内容でメリット・デメリットを確認しましょう。
メリット
気分転換につながる
座席が変わることで気分転換につながることがあります。長期間、同じ座席で作業をすると、景色が変わらず退屈してしまうものです。退屈した気持ちで仕事に向かっても、モチベーションが上がらないでしょう。そこで、定期的に座席を変えて気分がリフレッシュできれば、新たな心持ちで仕事に向かうことが可能です。
作業がしやすくなる
座席が変わることで、これまで不便さや不都合を感じていたことから解放される可能性があります。「冷房が効きすぎて寒い」「上司の近くで作業がやりにくい」などの状態から解放されれば、仕事へのモチベーションが向上します。
デメリット
座席変更に時間がかかる
座席変更には時間がかかります。規模が大きくなれば、レイアウトが完成するまで長時間に及ぶ可能性があります。その作業内容には、各従業員のパソコン、書類、備品などさまざまなものの移動があります。
従業員の負担も増えることになり、1日や2日程度で終わらない可能性もあるでしょう。特に仕事の納期などが迫っている従業員は座席変更が大きな負担になるかもしれません。
相性が悪い従業員同士が隣同士になる可能性がある
多くの従業員がいると、相性が合わない者同士がいてもおかしくありません。座席変更によって、相性が悪い者同士が隣になると、それ自体がストレスになる可能性があります。
結果として作業効率が低下することが考えられます。従業員の相性を考えることも念頭に置きながら座席変更をする必要があります。
フリーアドレスで座席を固定しない選択
企業にとってオフィス内の座席を変更することは、コミュニケーションの活性化などのメリットがあります。一方で少なからずデメリットがあります。
デメリットになかなか対処しにくい場合は、フリーアドレスをご検討ください。フリーアドレスは、従業員それぞれが固定の座席を持たずに、好きな席で仕事ができる仕組みです。
相性の悪い従業員同士が隣り合う可能性が低くなり、定期的な座席変更をする必要もありません。従業員の働きやすさを実現するための選択肢として取り入れてみましょう。
まとめ
社内コミュニケーションの円滑化には座席配置が重要
コミュニケーションが図りやすいオフィスレイアウトであれば、報連相(報告・連絡・相談)がスムーズに行えて、作業効率の向上につながる。
管理職の座席配置が社内コミュニケーションに影響を与える理由
- ・管理職との座席の間隔が近いとプレッシャーを感じる
- ・座席間隔があると会話がしにくい
- ・管理職と部下の座席の間隔が近いと機密情報の漏洩につながる可能性がある
社内コミュニケーションが円滑になる管理職の座席配置のコツ
- ・管理職が上座・部下は下座などにこだわらない
- ・管理職と部下の座席間隔を適切に保つ
- ・管理職が全体を見渡したいときは真ん中に配置する
- ・出入り口付近に座席を配置する
- ・パーテーションを設置する
オフィスの座席変更が必要な理由
- ・コミュニケーションの活性化
- ・新入社員や転職者の増加
- ・部署の移動
- ・デスクの清潔さを維持する
オフィスの座席変更のメリット・デメリット
- メリット:気分転換につながる、作業がしやすくなる
- デメリット:座席変更に時間がかかる、相性が悪い従業員同士が隣同士になる可能性がある