テレワークなどの影響から社員同士のコミュニケーションが希薄化していないでしょうか。新しい働き方が導入された昨今、コミュニケーションを活性化するためのスペースが注目されています。
今回はコミュニケーションスペースが重要な理由、メリット、種類やアイデア、注意点をご紹介します。
コミュニケーションスペースが求められる理由
近年、企業オフィスにコミュニケーションスペースが求められるようになっています。コミュニケーションスペースは社員同士が会話をする場所です。
さまざまな調査会社がコミュニケーションスペースに関して調査を行っていますが、コミュニケーションスペースを希望する社員が増えているようです。
その背景には働き方改革や新型コロナウイルス感染症の拡大が考えられます。テレワークを導入する企業が増えており、従来よりも社員同士のコミュニケーションが減少したのです。
そこで企業は、社員が気軽にコミュニケーションが取れる場所を増設するなど、オフィス環境の改善が求められています。
コミュニケーションスペースのメリット
コミュニケーションスペースを設けることで、さまざまなメリットが生じます。主なメリットとして4つの内容をご紹介します。
新たなアイデアの創出
コミュニケーションスペースは基本的に所属する部署やチームに関係なく利用できます。そのため、社内のさまざまな人々との交流が生まれ、これまでとは違う考え方や意見が出てくる可能性があります。
これは会話が固定化する人同士では起こりにくいことです。今までとは違う切り口の視点に触れるには、できるだけ幅広い人とのコミュニケーションが大切です。
コミュニケーションスペースで多くの社員と意見を交換すれば、それぞれの得意分野を活かしたコラボレーションなど新たなアイデアの創出につながります。
生産性の向上
コミュニケーションスペースは休憩などのちょっとした時間に利用することが可能です。同じ部署の社員同士で利用する場合は、仕事の進捗確認や相談などができます。コミュニケーションを重ねることで、業務でのトラブル防止にもつながるでしょう。
また、コミュニケーションスペースを設置することで人間関係が良好になるでしょう。社員それぞれがモチベーションを向上する場所を利用すれば、企業の生産性も向上していくはずです。
社員の離職率低下
日本は人口が減っており、特に労働人口の減少が深刻化しています。そのため、企業は社員の離職を防ぐためにさまざまな取り組みを実施しています。離職する理由は社員それぞれで異なりますが、人間関係や職場環境を原因とすることもあります。
なかでも、上司と部下の間で人間関係が悪化すると離職につながりやすいと言われています。人間関係や信頼関係を良好に保つためには、日頃のコミュニケーションが重要です。コミュニケーションがうまく図れていると信頼関係を築きやすく、離職には至りにくいでしょう。
対外的なアピール
コミュニケーションスペースは対外的なアピールにつながります。コミュニケーションスペースでオープンな雰囲気を出すと「働きやすそうな会社」として見学に来た就活生に好印象を与えるでしょう。
また、印象的なコミュニケーションスペースを設置すれば、取引先などにインパクトを与えることが可能です。他社とは違う特徴を出すことで、コミュニケーションスペースは営業ツールにもなるのです。
コミュニケーションスペースの種類・アイデア
一言でコミュニケーションスペースと表現しても、さまざまな種類やアイデアがあります。ここでは6つのアイデアをご紹介します。
スタンディングスペース
スタンディングスペースとは、気軽に立ち話ができるスペースです。短時間のミーティングや少人数の打ち合わせであれば、座席を確保するよりもスムーズに利用できるでしょう。
スタンディングスペースには腰高なテーブルもしくはカウンターを用意します。イスが不要なので、空いているスペースを有効活用したいときに設置することができます。
予約不要のミーティングルーム
ミーティングルームや会議室はどの企業にもあるでしょう。しかし、事前の予約が必要だったり、使用用途が限られています。そこで予約不要のミーティングルームの設置が有効です。
全てのミーティングルームを予約不要にすると、かえって混乱するため、一部のスペースを予約不要にしてもいいでしょう。後述するフリーアドレスでも導入されることが多く、ミーティングスペースとワークスペースを兼ねた広めの空間を確保する企業も存在します。
マグネットスペース
マグネットスペースとは、名称のとおり「磁石に引き寄せられるように人が集まる場所」という意味があります。エントランスや給湯室、コピー機の周辺などがマグネットスペースに該当します。
マグネットスペースでは、社員同士が簡単に業務に関する会話をしたり雑談をしたりします。デスクやイスを用意せずとも、ソファーを置くだけでもコミュニケーションスペースとして活用できるでしょう。
リフレッシュスペース
リフレッシュスペースは社員が仕事の休憩時間に疲れを癒したり、交流したりする場所です。企業によってはハンモックや横になれるソファーなどを置いて、本格的に気分をリフレッシュできる場合があります。
カフェで流れているようなBGMを流すことで、より気持ちが癒されるでしょう。仕事のオンとオフを切り替えて欲しいときにはリフレッシュスペースの設置が効果的です。
社内カフェ
社内カフェは社員食堂とは別に設置し、一般的なカフェのように飲料や軽食を提供する場所です。社員が休憩の際に利用するだけではなく、商談やセミナーなど幅広い目的で利用することができます。
本格的な設置が難しい場合は、休憩スペースや給湯室などのデザインを変えてみるといいでしょう。空いているスペースにイスやカウンター、ソファーを置いて、コーヒーサーバーやお菓子などを用意するだけでも社内カフェが成立します。
フリーアドレス
フリーアドレスでは社員に固定の席を設けていないため、空いている席を自由に選んで仕事をします。近隣の席を使う社員が日によって異なる場合があり、積極的なコミュニケーションにつながります。
いつもと違う社員同士の交流によって新たなアイデアや視点が生まれる可能性も高まるでしょう。
YourDeskは、フリーアドレスの円滑なコミュニケーションを実現する座席管理システムです。
コミュニケーションスペースの注意点
オフィスにコミュニケーションスペースを設けるときは、以下の2点に注意が必要です。注意点をあらかじめ把握して、スムーズな運用ができるようにしてください。
パーテーションで区切らない
コミュニケーションスペースを設置する際のルールはありません。自社に合ったスペースづくりを目指しましょう。ただし、できるだけパーテーションで区切らないでください。
コミュニケーションスペースはオープンな空間にすることが大事です。パーテーションで区切ると、周囲から隠れるようになるため、オープンな雰囲気で会話ができません。場合によっては「他から聞かれたくない内容を話しているのでは?」と不信感を与えることもあります。
費用や時間をかけてコミュニケーションスペースを設けるので、本来の目的を見失わず、スペースの設計を行ってください。
一人用の執務室の設置
コミュニケーションスペースは開放的な空間にすることがポイントですが、社員によってはそれが苦手な場合があります。開放的なスペースばかりでは働きにくい社員が出てくるでしょう。
そのため個人の作業スペースを確保することが大事です。オフィスのつくりの問題からコミュニケーションスペースと同じ空間に作業スペースを設ける場合は、コミュニケーションスペースと個人の作業スペースの間隔を適切に確保してください。
コミュニケーションスペースを設置して職場環境を変えてみよう
社員同士のコミュニケーションを活性化したい場合は、コミュニケーションスペースを設置してください。自社に最適なコミュニケーションスペースで、生産性の向上などを目指しましょう。
YourDeskはテレワークやフリーアドレスに対応した座席管理・行動記録を実現するシステムです。各社員がどのスペースにいるかを直感的に把握できるなどの特徴があります。ご興味のある場合は、ぜひご相談ください。
まとめ
コミュニケーションスペースが求められる理由
働き方改革や新型コロナウイルス感染症の拡大によりテレワークが増え、社員同士のコミュニケーションが減少しているため、社員が気軽にコミュニケーションが取れるスペースが求められている
コミュニケーションスペースのメリット
- ・新たなアイデアの創出
- ・生産性の向上
- ・社員の離職率低下
- ・対外的なアピール
コミュニケーションスペースの種類・アイデア
- ・スタンディングスペース
- ・予約不要のミーティングルーム
- ・マグネットスペース
- ・リフレッシュスペース
- ・社内カフェ
- ・フリーアドレス
コミュニケーションスペースの注意点
- ・パーテーションで区切らない
- ・一人用の執務室の設置