テレワークは企業のワークスタイルとして積極的に導入したいところです。しかし、テレワークにおける集中力を課題とするケースは少なくありません。今回はテレワークに集中できない原因や、社員と企業がとるべき対策をご紹介します。
テレワークに集中できないのは、あなただけじゃない
働き方改革や新型コロナウイルス感染症などの影響からテレワークを導入する企業は増えていますが、さまざまな課題に直面しています。そのひとつに、社員がテレワーク中に仕事へ集中できないことが挙げられます。
テレワーク中の集中力が下がると、生産性の低下にもつながりかねません。そのため、企業、社員一人ひとりがテレワーク中の集中力に関する課題を改善することが必要です。
テレワークに集中できない原因
テレワークに集中できない原因は社員によって異なる場合があります。以下で主な原因として5つの内容をご紹介します。
公私混同しやすいから
特に自宅でテレワークを行う場合は、公私混同しやすいといえます。仕事場が自宅になることで、プライベートとの境界線をつけにくくなるのです。基本的に自宅はリラックスする場所であるため、その場所で仕事をすると気持ちが緩んでしまうのです。
気持ちが緩めば仕事に対しての集中力が低下して、最終的には生産性にも影響が出てしまうでしょう。
1人での作業になるから
テレワークは周囲に誰もいない環境であるため、気が緩みがちです。「誰も見ていないし…」と業務を怠ってしまうことが考えられます。業務をしっかりと進行していれば問題はないものの、同僚や上司の視線がないことから集中力にも影響が出てしまうことがあります。
家族がいるから
自宅で仕事をする場合は、家族などの同居人の様子が気になるものです。ときには仕事中に話しかけられることもあるでしょう。
もしくは自ら話しかける可能性もあります。特に小さいお子さんがいる場合は、子供の相手をしなければならず、作業の手を止めるケースも考えられます。
また、同居人の生活音が気になって仕事に集中できないこともあるでしょう。
生活習慣が乱れやすいから
テレワークはオフィスへ出勤する必要がありません。そのため、始業時刻ぎりぎりまで寝ていたり夜更かしをしたりする人もいるでしょう。
そういった生活習慣が続くと、公私混同しやすい状態に陥りやすいです。結果として仕事の集中力が低下してしまうことも否めません。
仕事に適した設備が整っていないから
自宅でテレワークを検討する場合は仕事用のデスクやイス、専用のキャビネット、パソコンなどを用意する必要があります。公私混同しないためにも、仕事用の道具をそろえる方がいいでしょう。
「リビングのテーブルで仕事をしよう!」などと考える方もいますが、仕事がはかどりにくいです。やはり、気持ちを仕事に持っていくには、メリハリが必要なのです。仕事に適する設備が整っていない場合は集中力も低下します。
そもそも集中できない性分
人それぞれの性格や特徴によりますが、もともと集中力がなければテレワークで集中することが難しいでしょう。そもそも人間の集中力はそこまで長続きしません。自宅やカフェなどであればなおさら集中しにくい人もいます。
テレワークに集中するための対策・方法
テレワークでも集中力を切らさず、できるだけ生産性を高めたいところです。ここからは、テレワークの集中力を保つための方法をご紹介します。まずは以下の5つの対策を実行してください。
作業スペースの見直し・変更
まずは作業スペースの見直しや変更を行いましょう。自宅だけではなくカフェやコワーキングスペースなど自分が集中できる場所を見つけてください。例えばカフェは周囲に人がいるため、1人で仕事をするよりも集中力が高まる可能性があります。
また、カフェなど外出を必要とする場合は、部屋着から私服などに着替えたり、女性であればメイクをしたりします。そのような行為自体が気分転換やストレス解消につながってテレワークに集中できる要素になります。
自宅を作業スペースにする場合は、仕事専用部屋などを作り、周囲の整理整頓から始めてください。集中できる環境を意識することがポイントです。
集中できるBGMを流す
2つ目は仕事をするときに音楽を流すことです。BGMとして仕事の集中力を妨げない音楽や音量にして音を流すと集中力が高まります。自分の集中力を高めるジャンルの音楽を見つけて実践してください。
家族とテレワーク時のルール策定
3つ目は自宅でテレワークを行う場合、家族などの同居人がいる際にルールを作ることです。例えば、子供が急に体調不良になったときに誰が対応するのかなど、仕事をしているときの不測の事態を想定して検討します。
役割やルールを決めておかないと、家庭内で何かあったときにうまく連携ができずに、トラブルになる可能性があります。
また、自分または家族などが仕事中の場合は部屋を別にするなど、集中力を妨げないルールが必要でしょう。
睡眠時間を確保する
4つ目は睡眠時間を確保することです。テレワークが続くと早寝早起きを意識できない場合があります。どうしても睡眠時間を一定に保つことが難しくなるため、体調などに影響が出てしまうことが考えられます。
寝不足は集中力を低下させることがあるため、規則正しい生活と睡眠時間の確保を意識してください。
身だしなみを整える・顔を洗う
5つ目は身だしなみを整えたり顔を洗ったりすることです。自宅を作業スペースにすると、部屋着のままで仕事ができたりメイクをせずに作業を行ったりできます。公私混同を避けるためにも身だしなみを整えてください。
スーツを着こなす必要はないかもしれませんが、仕事用の服を用意して、仕事の前になったら着替えると気持ちにメリハリがつきます。
また、気分をリフレッシュするために、朝起きたら顔を洗って目覚めるのもいいでしょう。「これから仕事だ!」という意識できるルーティーンを見つけてください。
社員がテレワークに集中するために企業ができること
従業員それぞれがテレワークの集中力を高めることだけではなく、企業としても社員をサポートしてください。以下より、社員がテレワークに集中するために企業ができることをご紹介します。
コミュニケーションツールを導入する
テレワークでは社員同士のコミュニケーションの機会が減少します。コミュニケーション不足は企業への帰属意識が低下したり、従業員自身が悩みを抱え込んだりする要因です。
また、仕事の進捗がわかりにくくなることもあるでしょう。そこで座席管理システムなどのコミュニケーションツールを導入して、手軽にチャットをしたり必要に応じてWeb会議をしたりしてください。
座席管理システムを導入する
各社員の仕事の進捗を把握したいときは、タスク管理ツール機能がある座席管理システムの導入も有効です。カレンダーアプリなどで代用も可能ですが、機能性を求める場合は専用ツールがいいでしょう。
タスク管理機能を利用するとそれぞれの進捗が可視化されて、気が引き締まる従業員もいることでしょう。また、上司や管理職であれば業務の進捗に合わせてフォローをしたり追加の業務を依頼できたりします。
機器・備品を貸与する
テレワークをするにあたり、従業員が機器や備品を持ち合わせていないときは、貸与してください。通信費、光熱費などの費用を一部負担するなど、企業としてできるだけの援助をすることで、社員が作業しやすい環境を整えることが可能です。
家事や育児を気にしなくていい環境を提供する
全ての企業が実施できない可能性がありますが、従業員が家事や育児を気にしなくていい環境を提供することも有効です。
サテライトオフィスやシェアオフィスを構えたり、レンタルすれば、自宅よりも集中しやすい環境になる場合があります。可能であればベビーシッターや保育園を利用できるようなサポートを行うのもいいでしょう。
人事評価制度の見直しをする
テレワークは各従業員の働きぶりを細かにチェックできないことが多いでしょう。しかし、仕事ぶりを数値化する定量評価を導入すれば、人事制度として運用できます。
テレワークの環境下に合わせた評価基準を検討して、適切な評価を下せれば、社員のモチベーション向上、ひいては日頃の仕事への集中力が高まります。
テレワークで集中できる環境を整えよう
テレワークで集中力を保つために、社員本人の取り組みと企業の支援を実行してください。双方がテレワークで集中できる取り組みを心がけることで、生産性の向上が可能です。
YourDeskはテレワークに対応して座席管理・行動記録を実現するシステムです。社員の社内外の出勤状況の可視化、Googleカレンダーとの連携などができます。テレワークにおけるタスク管理などをご検討の場合は、ぜひご相談ください。
まとめ
テレワークに集中できない原因
- ・公私混同しやすいから
- ・1人での作業になるから
- ・家族がいるから
- ・生活習慣が乱れやすいから
- ・仕事に適した設備が整っていないから
- ・そもそも集中できない性分
テレワークに集中するための対策・方法
- ・作業スペースの見直し・変更
- ・集中できるBGMを流す
- ・家族とテレワーク時のルール策定
- ・睡眠時間を確保する
- ・身だしなみを整える・顔を洗う
社員がテレワークに集中するために企業ができること
- ・コミュニケーションツールを導入する
- ・座席管理システムを導入する
- ・機器・備品を貸与する
- ・家事や育児を気にしなくていい環境を提供する
- ・人事評価制度の見直しをする