ホテリングは、事前に準備をしておくことでスムーズに導入が進められます。そこでこの記事では、ホテリングをする前の準備に必要なこと、事前準備におすすめのグッズを紹介します。また、ホテリングで失敗する原因や、ホテリングの準備で導入を成功させる企業の特徴などについても解説していきます。
ホテリングとは?特徴を解説!
昨今よく耳にするようになった「ホテリング」。聞いたことがあるけれど、詳しく知らないという人に、ホテリングとは何か、その特徴を説明していきます。
ホテリングとは?
ホテリングは、オフィススペースに社員数よりも少ない席を用意し、社員自ら用意された席のいずれかを選んで予約するシステムのことをいいます。これは、フリーアドレスから派生した新しいオフィススタイルで、1990年代にアメリカで提案されました。
ホテリングとフリーアドレスは、自由に席を選べる部分が共通していますが、ホテリングは「自分で席を予約する必要がある」部分が違いといえます。
ホテリングの特徴
ホテリングの特徴は、社員自ら席を選び、予約するのが最大の特徴です。その日の業務に応じて席を選ぶことができ、フレキシブルな座席組みも実現できます。
また、席を選んで予約するので、コロナなどの感染症対策になるのもポイントです。そのほか、社員同士の新たなコミュニケーションが生まれ、生産性が向上し、スペースを縮小できることで経費削減やスペースの有効活用などにもつながります。
ホテリング導入には事前準備が重要!
ホテリングを導入するには、事前準備をしっかり行なわなければ失敗する恐れがあります。事前準備をする上でどのようなことが重要なのか、そのポイントを解説します。
事前準備をするうえで重要な観点①目的を明確にし、社員への理解をうながす
まず、最初に行うのは、目的の明確化です。なぜ、ホテリングを導入するのか、導入することでどんなメリットがあるのかをはっきりさせておきましょう。その上で、社員たちにホテリングの導入について説明し、理解を促すようにします。
事前準備をするうえで重要な観点②IT環境・オフィス環境を整える
ホテリングを運用するには、Wi-Fiや無線LANなどの整備、モバイル機器の準備に加えて、デスクや椅子、個人ロッカーなどオフィス環境の整備も重要です。社員が働きやすいように環境を整えましょう。
事前準備をする上で重要な観点③ホテリング専用システムの導入
ホテリングを実施する際には、ホテリング専用システムを導入することで失敗するリスクを軽減できます。ホテリング専用システムは、「座席の予約」「入退室管理」「特定の人の位置の可視化」などを可能にするシステムです。現在、ホテリングシステムはさまざまな企業から提供されているため、自社に合った機能があるシステムを選ぶとよいでしょう。
ホテリングの事前準備においておすすめのグッズとは?
ホテリングを運用する上で事前に準備しておきたいおすすめのグッズをご紹介します。
おすすめグッズ①モバイル機器
ホテリングを運用するには、ノートパソコンやスマートフォンなどのモバイル機器が欠かせません。ホテリングシステムで席を予約するには、ほとんどの場合スマートフォンで行いますし、席を自由に変えて仕事することから、基本的にはノートパソコンが必要となります。どちらも会社側が用意し、社員に提供するようにしましょう。
おすすめグッズ②モバイルバッグ
ホテリングでは、パソコンや文房具などの仕事道具を今日使う席に移動させなければなりません。そんなときに役立つのがモバイルバッグです。ノートパソコンや文房具、書類、電源ケーブルなどをひとつにまとめられ、紛失なども防げます。
おすすめグッズ③個人ロッカー
ホテリングでは、従来のように個人の固定席がないため、個人の仕事道具を収納しておく場所がありません。そのため、個人ロッカーを設置する必要があります。サイズは、ノートパソコンや書類、文房具などが収まる程度、できれば鍵つきのものがよいでしょう。
おすすめグッズ④感染症対策グッズ
社員の健康を守るためにも、感染症対策グッズをデスクごとに用意しておくとよいでしょう。除菌シートやアルコールスプレーなどを設置し、デスクを使ったあとにデスクや椅子を拭いて離席するルールを設けます。ルールを徹底すると、次の人が気持ちよく使えます。
ホテリング導入で失敗する原因とは?
ホテリングでよくある失敗の原因は、ホテリング専用のシステムを使わずに運用してしまうことです。ホテリング専用のシステムを利用しないと、退勤管理が面倒になる、使いたい席がほかの人とかぶる、誰がどこにいるのかわからないなどの問題が発生します。これらの問題により業務が滞ることでストレスにつながり、ホテリングのメリットを得られないでしょう。ホテリングの事前準備のひとつとして、ホテリング専用のシステムを導入しておきましょう。
ホテリングの準備で導入を成功させる企業の特徴
ホテリングの事前準備をしておけば、スムーズに導入・運用できます。ホテリングに成功した企業がどのような準備をしていたのか説明していきましょう。
特徴①定期的な運用見直しをしている
ホテリングの運用ルールを定めておくことも大切な準備のひとつです。ホテリングに成功した企業では、以下のような運用ルールを設けています。
- ・前日と同じ席を取らない
- ・席の予約は1ヶ月先まで
- ・1日に出社できる最大人数は80人まで
- ・利用できない席を設け、ソーシャルディスタンスを保つ
また、このルールを運用後に定期的に見直し、問題があれば改善するのも成功する秘訣といえます。
特徴②席の固定化を防ぐ工夫をしている
ホテリングでは、席の固定化が問題となることがあります。いつも同じ人が同じ席を使うのは、固定席と同じであるため、ホテリングの意味がありません。ホテリングに成功した企業では、席が固定化しないように工夫していることが多いです。たとえば、次のような工夫やルールを設けています。
- ・席をランダム抽選制にする
- ・前日と同じ席を予約しない
- ・3時間以上離席する場合には別の席を予約しなおす
- ・仕事が終わったら仕事道具を片付け、デスク上をきれいにする
特徴③スペースの有効活用している
ホテリングではオフィスの省スペース化が叶います。空いたスペースを有効活用しているのも、ホテリングに成功した企業に多い特徴です。社員のコミュニケーションスペースやリフレッシュスペースなどに活用し、オフィスの活性化につながっています。
事前準備がホテリング成功の鍵
注目を集めているホテリングは、導入するとさまざまなメリットが得られます。導入には、必要なものをそろえ、環境を整える事前準備が大切です。事前準備をしっかりして、ホテリングを成功させましょう。
まとめ
ホテリングとは?特徴を解説!
ホテリングとは、オフィススペースに社員数よりも少ない席を用意し、社員自ら用意された席のいずれかを選んで予約するシステムのこと
特徴は、社員自ら席を選び予約するのが最大の特徴。他にも、コロナなどの感染症対策になる・新たなコミュニケーションが生まれ生産性が向上しやすい・スペースを縮小でき経費削減やスペースの有効活用になるなどの特徴がある
ホテリング導入には事前準備が重要!
- ・目的を明確にし、社員への理解をうながす
- ・IT環境・オフィス環境を整える
- ・ホテリング専用システムの導入
ホテリングの事前準備においておすすめのグッズとは?
- ・モバイル機器
- ・モバイルバッグ
- ・個人ロッカー
- ・感染症対策グッズ
ホテリング導入で失敗する原因とは?
ホテリング専用のシステムを使わずに運用してしまい、退勤管理が面倒になる・使いたい席がほかの人とかぶる・誰がどこにいるのかわからないなどの問題が発生すること
ホテリングの準備で導入を成功させる企業の特徴
- ・定期的な運用見直しをしている
- ・席の固定化を防ぐ工夫をしている
- ・スペースの有効活用している
十分な事前準備を行い、ホテリングを成功させよう
ホテリングとは?導入のポイントを解説