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補助金や助成金を活用してテレワークを始めるという選択

働き方改革を進める中で、テレワークを導入しようと思ったものの、なかなかうまくいかないという企業もあるでしょう。費用の面に問題があるならば、補助金・助成金を利用してみてはいかがでしょうか。

テレワークのメリット

まずはテレワークのメリットをおさらいしてみましょう。

従業員のワークライフバランスを確保しやすい

通勤時間が不要になるため、プライベートの時間を確保しやすくなり、自己学習、子育て、介護、趣味など自分・家族のために時間を使えるようになる。

コスト削減

出社していない人の分のためのスペースが必要なくなるので、オフィス面積や備品を節約しランニングコストを下げることができる。

DX化が進む

各自が自宅などから仕事をするため、紙の書類で運用していたものをデジタル化する必要があり、結果的にDX化の促進につながる。

事業継続性(BCP)の確保が可能

会社に出社しなくても仕事ができるため、災害や感染症の発生など万が一の時も従業員がそれぞれ安全なところで仕事ができる。

人材確保に有利

求職者にとってテレワークが可能だということは魅力となるので、優秀な人材を確保しやすくなり、また離職予防にもなる。

持続可能な社会への貢献を望める

テレワーク導入によりSDGs(持続可能な開発目標)17の目標のいくつかが達成可能になる。

テレワーク導入のための準備

このように企業にとってメリットが多いテレワークですが、導入には当然そのための準備が必要で、それには費用がかかります。

  • パソコン
    私物PCを使用して仕事をするのは経費削減になりますが、セキュリティに不安がある場合もあるので、必要な設定を施したパソコンを用意し貸与した方がよいでしょう。
  • インターネット環境
    テレワークになると勤怠報告やコミュニケーション、データのやり取りなどのために、インターネット環境が必須です。従業員が円滑に業務を行えるインターネット環境がない場合は、モバイルルータの貸与も必要になります。
  • セキュリティ対策
    情報漏洩を防ぐためのセキュリティソフトは必須です。パソコンへの設置だけではなく、ガイドラインの制定やセキュリティ対策に関する研修なども行い、従業員の意識を常に高めておく必要があります。
  • リモートアクセスツール
    必要であれば、遠隔地から社内のデータに安全にアクセスできなくてはなりません。ツールにはサーバにアクセスするものや、オフィス設置のパソコンを遠隔操作するものなどがあります。
  • 勤怠管理システム
    従業員の着任・離任の打刻や作業状況が確認できるシステムも必要です。
  • コミュニケーションツール
    オンラインミーティングや、チャットのためのツールで、希薄になりがちなテレワークのコミュニケーションを補強しなければなりません。

また、企業によってはテレワーク導入に伴い就業規則を変更したり、コンサルタントにテレワーク導入について相談したりといった費用がかかる場合があります。

補助金・助成金を活用してテレワーク導入

前述のような設備、人材のための資金をサポートしてくれるのが補助金・助成金制度です。補助金・助成金とは、国や自治体が支給する、法人・個人の事業主を支援するお金のことをいい、原則として返済が不要なので、うまく事業に活用すれば企業にとって大きなプラスになります。

補助金と促進助成金の違い

テレワークを支援してくれる制度には補助金と助成金がありますが、それらは受給までの手続きなどが違います。

補助金

基本的に企業の事業をサポートするもので、一定の要件を満たしていれば受け取れますが、予算に上限があるため必ず受けられるとは限りません。

  • 補助金申請の流れ
    申請→審査→交付決定→事業実施→事業完了→完了報告→入金

助成金

一定の条件を満たすことでほぼ支給されます。申請も助成金に比べ少なく、随時募集されているため受給しやすいといえます。

  • 助成金申請の流れ
    実施計画の申請→計画の実施→支給申請→入金

テレワーク導入におすすめの補助金・助成金

テレワークのための補助金や助成金は、厚生労働省・経済産業省のものをはじめ各都道府県にあります。特に各自治体は、テレワークの働く場所を選ばないという特徴を活かし、移住者を増やす様々な補助金を制定しています。ここにいくつかを紹介します。

厚生労働省 人材確保等支援助成金(テレワークコース)

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_07843.html#20009a

テレワークを導入・実施することにより、人材確保や雇用管理改善等の観点から効果を上げた中小企業事業主に対して助成されます。支給要件には機器等導入助成と目標達成助成があります。

経済産業省 IT導入補助金

https://www.it-hojo.jp/

中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的として、業務効率化やDX等に向けたITツール(ソフトウェア、サービス等)の導入を支援する助成金。相談対応等のサポート費用やクラウドサービス利用料等も含まれます。

東京都 テレワーク促進助成金

https://www.shigotozaidan.or.jp/koyo-kankyo/joseikin/telesoku.html

都内に本社または事業所を置き、常時雇用する労働者が2人以上999人以下の企業等におけるテレワークの定着・促進を支援する助成金。テレワーク機器・ソフト等の環境整備に係る経費を助成してくれます。

福井県 テレワーク利用促進補助金

https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/rousei/kinroushasien/teleworkhojyo.html

通勤が困難な人の雇用や就業継続を目的としたテレワーク制度を新たに導入する中小企業事業主を対象に導入に要する経費を支援する補助金です。

山梨県に企業移転を考える法人が、環境を体験し地域を理解するためにサテライトオフィスなどを活用してテレワークをしながら生活するための補助金です。

熊本県荒尾市 荒尾市テレワーク補助金

https://www.city.arao.lg.jp/oshirase/boshu/7057.html

荒尾市に移住してテレワークをする人を支援する補助金です。

補助金・助成金を活用したテレワーク導入を

補助金・助成金をうまく活用すれば、テレワーク導入に必要な資金をより円滑に回すことが可能になります。申請に手間はかかりますが、是非利用したい制度です。募集期間や申請の内容、申請書の書き方、そして各補助金の目的はそれぞれ違うので、募集要項を熟読し申請しましょう。

まとめ

テレワークのメリット

  • 従業員のワークライフバランスを確保しやすい
  • コスト削減
  • DX化が進む
  • 事業継続性(BCP)の確保が可能
  • 人材確保に有利
  • 持続可能な社会への貢献を望める

テレワーク導入のための準備

  • パソコン
  • インターネット環境
  • セキュリティ対策
  • リモートアクセスツール
  • 勤怠管理システム
  • コミュニケーションツール

補助金・助成金を活用してテレワーク導入することもできる

補助金:基本的に企業の事業をサポートするもの。一定の要件を満たしていれば受け取れるが、予算に上限があるため受け取れないこともある

助成金:一定の条件を満たすことでほぼ支給される。申請も助成金に比べ少なく、随時募集されているため受給しやすい

テレワーク導入の補助金・助成金は、厚生労働省・経済産業省のものをはじめ各都道府県にある

補助金・助成金をうまく活用すれば、テレワーク導入に必要な資金をより円滑に回すことが可能になる

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